飛騨御坊・高山別院照蓮寺・真宗大谷派 岐阜高山教区 高山教務支所

ひだ御坊一口法話

2023年4月28日

三島 多聞 (高山別院輪番)

第120話 立教開宗

 親鸞聖人が『教行信証』でお念仏の教えを書かれてから今年で八百年目にあたります。この四月には「親鸞聖人御誕生八百五十年・立教開宗八百年」の慶讃法要が勤まります。

 立教開宗とは、念仏の教えに立って(立教)念仏の信心をいただき(開宗)、相続して八百年ということです。

「宗」の語源は、先祖をまつることを表現した漢字です。いわば〝いのちの源流〟です。

 仏教徒にとっては、先祖をまつるそこを「お仏壇」といいます。真宗では特に「お内仏」と言いならわしています。そのいのちの源流を、帰命無量寿如来とお勤めして相続しているのです。ですから「立教開宗」とは、日々のお内仏へのお参りそのもののことです。そこには遥かなるいのちの歴史がある。釈尊がいのちの源流をお念仏として説かれ、時代・民族・国家を超えて代々伝わって今の私に〝ナムアミダ仏〟と響き届いています。

 お経に「正覚(念仏)大音、響流十方」とあります。梵鐘にもよくこの言葉が刻まれています。ゴ~ンと鳴るひびきに、如来大悲の念仏のひびきを聞きとってきた歴史を感じます。

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